地方の政治家が少子化対策で自民党を挑発

保育、教育、医療や児童手当など、自治体によって違いがあるものの「所得制限なしがあたり前」を、地方政治の有力政治家が公約に掲げたり実現することで、自民党を挑発する状況となっている。

統一地方選挙に向け、「子育て罰」をなくすための、政治のレジームチェンジは地方から、という流れが強まっている状況である。

少子化の要因の1つとされている、大学教育費についても、すでに連立与党が給付型奨学金の所得制限を緩和する動きを見せている。

統一地方選挙の結果や今後の国政の動向次第ではあるが、高校無償化や大学無償化も、所得制限撤廃に向かう可能性が、これまでになく高まっていると言える状況にあるだろう。

所得制限なしの支援を掲げる野党の動き

すでに公明党は、昨年11月に「子育て応援トータルプラン」を公表し、所得制限のない出産・子育て応援給付金、18歳以下の所得制限のない児童手当、医療の無償化などの実現の政策ビジョンを明確にしている。

国民民主党は、所得制限撤廃法案を国会に提出した実績があり、SNSを中心に「ふつうのママやパパ」の支持を拡大していることが確認できる。

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従来、所得制限のない教育無償化、児童手当等を重視してきた立憲民主党や、共産党の動きも、統一地方選挙に向けて目が離せない。

小池都知事が仕掛けたことにより、こども政策や子育て支援は、「子育て罰」をなくす、「所得制限なしがあたり前」という新しい政治のレジームに突入したのである。

この新しい政治レジームに、いままで「子育て罰」を親子に課し、超少子化を加速させ、日本を衰亡に導いてきた自民党が、どのように反応性を高めていくのだろうか。