ガソリン税、酒税、たばこ税の重税感

こうした状況もあり、今年7月10日に投開票が行われた参議院議員選挙では、消費税の減税・廃止が争点の1つになった。7野党がそろって「減免税」の主張を掲げたが、与党は現状維持を主張した。

自民党は同党HP(8月4日掲載)で、「物価高を抑制するために消費税を一時的に減税することは、有効に感じられるかもしれませんが、消費税率を見直すには法改正が必要であり、直ちに実施できる政策ではありません。また、税率を引き下げると一時的な買い控えが起こることも予想され、実体経済が混乱することは明白。物価高騰対策には現実的な政策を進めることが最も効果があります」とし、「ガソリン等の激変緩和事業や電気代の燃料費調整制度、小麦の国内価格上昇を抑制する措置等を実施」としている。

消費税以外にも国民はいろいろな税金を支払っているが、モノを購入するときに負担する税金でやはり重税感がたびたび指摘されるのは、ガソリン税、酒税、たばこ税だろう。

ガソリンは1リットルあたり53.8円、お酒は、ビールの場合350ミリリットル缶で70円、1箱(20本)580円の紙たばこで304.88円だ。

これだけ税額が大きいとおかしなことに気付く人も多いはずだ。ガソリン、酒、たばこの販売価格にはこれらの税金が含まれている。それに対して現行10%の消費税を払っているということは税金に税金が課されているということだ。これは「二重課税(Tax on Tax)」であり、課税権の乱用ではないのかという疑問だ。

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物価高で問われる「二重課税」

ガソリン税を例に考えてみよう。レギュラーガソリン1リットル160円(ガソリン税を含む)だとすると、ガソリンを満タン50リットル入れると代金は8000円になり、それに消費税10%の800円が加算され、8800円を支払うことになる。

すなわち、ガソリン税にも消費税が課されていることになる。もし160円のうちのガソリン税53.8円が課される前の価格106.2円に消費税を課し、それにガソリン税を加えたら、支払い金額は8531円(消費税は531円)ほどになる。その差は269円だ。

毎月50リッターを利用する人はこの12倍の年間3228円、毎週使う人は48週とすると1万2912円を税金に対する税金として支払っていることになる。たばこもお酒も同様であり、たばこも酒もドライブも好きな人は一生でいくら払っているのだろうか。