夫・小泉進次郎はイクメン「夫育ては子育てに通じる」

さて、話は戻るが、息子さんの精神が安定しているのは、滝川さん自身の心が安定しているからでもある。母と子どもは合わせ鏡なのだから。そして、滝川さんと息子さんが心穏やかに暮らしているのは、夫である進次郎さんが絵に描いたようなイクメンであることが、理由の一つかもしれない。

撮影=市来朋久

「昨年末、家族3人で初めて旅行に行ったのですが、夫が息子の世話を全部引き受けてくれました。食事の世話も、遊びも全部です。頑張りすぎたせいか、帰宅後に夫は熱を出して寝込んでしまったのですけど(笑)。でも、本当に嬉しかったです。私は普段から夫をとにかく褒めます。『すばらしい!』『あなたのほうが上手!』などと持ち上げて、彼のモチベーションを高め、少しずつ育児や家事の分担を増やしています(笑)。ほかのママたちにもおすすめしたいです。ワンオペにならずに済むので、ママのイライラは確実に減りますよ」

この場合、夫の育児・家事能力には、ある程度目をつむるのがキモだという。夫にいろいろ託すのが不安だとしても、思い切って任せてしまうのがいいそうだ。そこで褒められた体験が夫の自信につながり、『またやろう』という気持ちになるからだ。夫育ては子育てにも通じる。

「育児はとにかく体力勝負ですよね。なんでも母親一人でやろうとすると、自分の眠る時間や食べる時間が削られ、疲れ果ててしまいます。そうならないためにも、家事育児はどんどん夫や家族に分担していかないと、体が持ちませんよね」とは納得だ。

滝川さんはまた、夫婦間のコミュニケーションを特に大切にしていると語る。

「基本的な価値観が近くても、きちんと言葉を尽くして伝えないと通じないことがあります。例えば、私は息子の母ですが、夫に対しては、パパとママではなく、いつまでも男と女でありたいのです。結婚生活が長くなって、同居人みたいになりたくない。そのためにもいつもスキンシップを忘れないでほしいと伝えました。彼は純粋な日本人ですから、それを理解してもらえるまでに時間がかかりました。でもこれは、絶対に妥協できない部分だと私は思っています」

滝川さんの理想の夫婦像は、自身の父と母のような関係なのだという。二人は今もスキンシップを欠かさず仲むつまじい。その姿を滝川さんは子ども時代から間近で見ているので、彼女の心も安定していたそうだ。

「父と母はいつも対等でした。それがわが家の幸せの源になっていたと思います。だから私も両親のようになりたいし、その姿を息子に見せたい。そうすれば、彼にも女性への尊敬の念や、対等に振る舞う気持ちが芽生えるはずです」