「中断証明書」なら等級を10年間維持できる

今後車を持つことは一切ないというなら別ですが、いずれまた持つかもしれないという場合、「中断証明書」を取得しておくとよいでしょう。発行期限は解約日から13カ月以内が一般的です。中断証明書を入手しておくと、再度自動車保険に加入するときに等級を引き継ぐことができます。「中断証明書」は10年間有効で、加入する保険会社が異なっても大丈夫です。

等級で気を付けたいのが、保険期間途中の乗り換えです。等級ダウン事故などがない場合において、契約の途中で自動車保険を乗り換えると、新しい保険会社では同じ等級で引き継がれ、そこから1年間以前と同じ等級となります。

本来であれば、元の保険期間終了後に等級が上がりますが、乗り換え時点から1年間等級が同じになってしまうため、等級が進むスピードが遅れてしまいます。事故有係数適用期間の扱いも同様となりますので、これから説明する経過期間と解約返戻金、乗り換え後の保険料などを総合的に判断することが大切です(※)

※途中解約での乗り換えでも等級が通常どおりアップできる「保険期間通算特則」を設けている保険会社あり。

解約のタイミングを間違えると余分な保険料がかかる

保険期間の途中で解約すると保険料が返還されます。保険会社によって「解約返戻金」といったり「解約払戻金」といったりします。自動車保険は1年超で契約することも可能ですが、1年契約で加入する人がほとんどです。年払いの場合、年の途中で解約するときは、経過期間に応じた係数(短期率)で計算された保険料を差し引いた金額が解約返戻金として戻ってきます。

経過期間のテーブルは、「7日まで:10%」「15日まで:15%」「1カ月まで:25%」の後は1カ月刻みで「12カ月まで:100%」の14段階となっているのが一般的です。1日でも過ぎてしまえば1段階進んだ短期率が適用となるので注意してください。

月払いの場合、日割り計算はしませんので、解約までの保険料を支払えばよいのですが、保険始期に応答する日、たとえば6月10日が保険始期日の場合は毎月10日までに解約手続きを終えないと、1カ月分の保険料を払わなくてはならなくなります。