保険会社によっては、保険料設定の仕組みの違いから、保険料アップが緩やかなところもあります。年齢区分による保険料設定ではなく、運転頻度が高く事故率が低い傾向にある親の年齢にあわせた保険料を基本にし、同居の子どもを補償範囲に追加する仕組みをとっているためです。
1000円未満で入れる1日単位の保険もある
子どもは1歳ずつ年を重ねていきます(子どもに限りませんが)。26歳になるなど、年齢条件が変わった時には忘れずに見直しをしてください。
また、年齢条件は同居の親族が対象なので、子どもが一人暮らしを始めるとか、結婚などで別居することになれば、年齢条件による制限に含まれなくなります。他に運転する人が年齢条件に引っかからないのであれば、年齢条件の区分を変更することができます。
「たまにしか運転しない子どものために保険料が上がるのは納得できない」という人もいるかもしれません。もし、子どもが運転する機会はさほど多くないというのであれば、1日単位(半日単位という会社もあり)で契約できる自動車保険を利用する方法があります。パソコンやスマートフォンから簡単に加入でき、保険料は800円程度から、いくつかのプランが用意されています。
例えば子どもを補償対象から外した場合、先ほどの試算を使うと保険料は約8万円安くなります。
親の車を借りるときだけでなく、友人の車を借りるときにも1日単位の自動車保険はお勧めです。運転中に事故を起こし、友人の自動車保険を使うことになれば、次の契約更新時に保険料が上がってしまい、迷惑をかけてしまうかもしれません。もし、友人の自動車保険が「本人限定」になっていれば、まったく補償がない状態になってしまいます。
友人の車を運転するときも保険を忘れてはいけない
事故を起こした場合、対物や対人の賠償金を支払う責任は運転者にありますし、違反点数の加算や警察への罰金・反則金の支払い等も運転者に科されます。しかし、車を貸した友人にも、被害者に対して治療費や慰謝料等を支払う責任が及ぶことになります。
つまり、対物の補償は運転者が、対人の補償は運転者と車を所有する友人が共同で責任を負うことになるわけです。もし、友人の自動車保険が「本人限定」であれば、すべて自分たちで賠償金等を支払わなくてはなりません。そして、友人が支払った対人賠償金等は運転者に請求する権利があるのです。こうなると、金銭的にも精神的にも厳しい状況に陥るのは目に見えています。
事故をきっかけに友人関係にひびが入るといったことだけは避けたいものです。たとえ友人の自動車保険が「運転者限定特約なし」で補償対象であったとしても、トラブルを避けるために、車を借りるときは1日単位の自動車保険に必ず入るようにしましょう。同じ保険料で3人まで登録できるものが多いので、複数の友人で運転を交代するケースにも安心です。