子育てで苦労しているなか、夫が4年間の不倫

【CASE2】「子供が成人したら別れたい」を実現したケース

「夫は、まさか私が本気だとは思っていなかったようで、離婚届を手渡した瞬間の驚いた顔が忘れられない」と笑顔で話すY美さん(48歳)は、先日、6歳年上の夫と離婚したばかり。離婚の理由は、「夫の過去の浮気」だ。

さかのぼること20年前、28歳のY美さんが初めての子育てに奮闘している真っただ中に、夫が同じ職場で働く女性と4年間にわたり、不倫関係を続けていたことが発覚したという。「もちろん、私たちの結婚前から続いていた不倫関係にもショックを受けた。でも、もっと許せなかったのは、ワンオペで子育てをしている私の姿を毎日見ていながら手を貸そうとせず、自分は好き勝手に不倫を楽しんでいたことだった。一番大変な時期に、夫に傷つけられた」と今でも怒りを隠せない。

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不倫が発覚し、「子供が成人したら別れたい」と告げたY美さんに対し、当時の夫は了承したとのこと。そこからY美さんは子供の教育に注力し、小学校から私立に進学させ、いわゆる一流大学に入学させた後、子供が20歳になるのを待って、かつての宣言どおり夫に離婚届を渡したのだ。

「あのとき私がすぐに離婚をしなかったのは、100%子供のためだけ。幼い子供から父親を奪う権利は私にはないと思ったから。もちろん、いい学校に入れるだけが親の役目ではないとわかってはいたが、子供の希望どおりの道に進ませることができ、無事に成人したことで、私自身に重くのしかかっていた肩の荷を下ろすことができた。あとは、自分の好きなように生きたいし、子供も賛成してくれている」

夫の身勝手な言い分への怒りで、「離婚しない」と決意

【CASE3】「自分だけ幸せになるのは許せない」というケース

「自分の浮気を打ち明けたとき、夫は私が『別れたい』と言い出すことを期待していたはず。でも、だからこそ『今はまだ離婚しない』と決めた」とはM奈さん(36歳)。

5歳年下の夫と結婚生活6年目を迎えるM奈さんは、子供ができないことに焦っていた時期に夫の不倫を聞かされた。不倫相手の女性は、M奈さんより10歳も若いことにもショックを受けたという。

当初は「もう別れるしかないかも」とあきらめていたM奈さんだが、「人生を仕切り直したい。M奈にも幸せになってほしい」という夫の身勝手な言い分を聞いているうちに、だんだん気が変わっていったという。「今ここで夫と別れたら、夫は不倫相手と再婚して子供をつくるに違いない。まだ妻の私にとって、それだけは許せないことだった」

以降、夫婦関係は急速に冷え込んでいったとのこと。妻は夫から繰り返し離婚を切り出されても徹底的に拒み続け、そんな妻のかたくなな態度に夫の気持ちはますます不倫相手に傾いていっているようで、夫婦は自宅で顔を合わせても会話もなければ目も合わせない状態になっていった。

最近になってM奈さんは、夫とは離婚しない気持ちをさらに固めたとのこと。「『私は女として、不倫相手に負けた』と思ったら、猛烈に腹が立って仕方ない。夫からどう思われようと、そんなの絶対に認めたくない」と妻のプライドをのぞかせている。