②ことあるごとにマウンティングしてくる人

彼らは、「自分はすごい人間なんだぞ」「特別な人間なんだぞ」という自己顕示欲が抑えられずに周りにアピールしてくる人たちです。

たとえば、早稲田大学出身のこのタイプの人がいる職場に、東京大学出身の新入社員が入社してきたとします。

すると、自分よりも高い学歴を持つ新人の存在に劣等感が刺激され、追い抜かれるのではないかという不安から、自分が優れていることを見せつけるために相手を見下して傲慢ごうまんな態度をとる……。

これが、マウンティングをする人の典型的な行動です。

なぜそんなことをするのかというと、そもそもの要因は自己愛にあります。

自分自身を過大評価していたり、自分の能力を過信しているのです。

その反面、このタイプの人たちは、相手から称賛されないと自分の価値を見出すことができないという特徴も持ちあわせています。

不安と劣等感が強く、本心では傷つけられることをとても恐れているため、必要以上に周囲に自分のすごさを認めさせようとしているのです。

③ハラスメントをしてくる人

ハラスメントとは、ひと言でいうと「相手が嫌がる行為」のこと。

このタイプの人は、マウンティングする人と近い性質を持ち合わせています。

今では数えきれないほどの○○ハラスメントという言葉が存在しますが、昔はハラスメントがなかったのかというと、そうではありません。

インターネットやSNSの発達で、被害者たちの声が届きやすくなっただけで、昔からハラスメントは横行していました。

そのため、年配の方になればなるほど、「ずっと前からやっているけど」「今さらなぜ」という感覚が強く、大きな問題になっても「そんなつもりはなかった」という人が多いのです。

最近では身体的暴力にまで及ぶ人はかなり減っているものの、

「こんな簡単なこともできないの?」
「これだから最近の若い人は……」
「女性は愛嬌がないと結婚できないよ」

といったことを平気で言う人はいまだに少なくありません。

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こうした無自覚な人たち以上に厄介なのが、明らかに相手を傷つけるために「相手が嫌がる行為」をするケースです。

産業医として、そうした悪質なハラスメント加害者に話を聞くこともあるのですが、明らかに嘘をついていたり、無責任な返答をされたことは1度や2度ではありません。

自己顕示欲、自己愛が強いだけでなく、相手がどう感じるかという共感性と想像力に欠けている人だと言えるでしょう。

④むちゃぶりしてくる人

むちゃぶりをしてくる人たちは共感性や想像力が乏しく、相手が何を嫌がっていて、何を求めているかが分かりません。

さらに、自分本位であるため、自分の都合のためなら周りの人が犠牲になることもやむを得ないと考えています。

これはもはや、ハラスメントの一歩手前だと言えるのではないでしょうか。

ただ、むちゃぶりがハラスメントと異なるのは、高圧的な印象はなく、恐怖心を煽られないということ。しかし、断れないという点ではハラスメントと同類です。