1億人以上の顔分析データを基に人の性格やパーソナリティーを分析する相貌心理学。その分析精度は99%と言われている。日本人初の相貌心理学教授、佐藤ブゾン貴子さんは「悩み相談に来る方の目の特徴を見て『今すぐ会社をやめたほうがいい』と言うこともあります」という――。

※本稿は、佐藤ブゾン貴子『あなたの顔には99%理由がある』(河出書房新社)の一部を再編集したものです。

オフィスの会議室で面接官が求職者を面接
写真=iStock.com/Weedezign
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顔は環境や内面の変化で変わる

相貌心理学は、額の傾斜の角度や目尻の位置、口の大きさといった顔立ちなどから、その人の思考パターンやコミュニケーションのクセを知る学問です。

顔から分析できることは、以下のように多岐にわたります。

その人の持つ体力/コミュニケーション欲求量/実行力/想像力/共感力/思考の速さ/環境や他者に対する寛容性や適応性/感情や考えを伝える力/感受性/自己抑制力/野心や独立心/モチベーション……

相貌心理学が、顔の心理学だというと、自分の顔はもう変わらない、だからこの性格も変えられないのだ、と言う方がいらっしゃいます。

というのも、顔は変わらないと思っている人が多いからです。

いいえ、顔は変わります。

環境の変化や内面の変化によって顔は変わっていくのです。基本的に変わらない部分もありますが、環境が変わることで変化していく部分も少なくありません。

そこで今回は、目や鼻などのパーツ(器官・部位)が表す特性について触れながら、自分の顔の変化を読み取る方法について紹介していきます。

目、鼻、口、耳、肉付きは環境で変わる

基本的に、環境によって変わっていく部分は、目、鼻、耳、肉付き、口です。

そして変わらない部分は、輪郭、額、頰骨、あごです。これらは成長期が終わるまでに形成され、それ以降、大きく変わることはあまりありません。

とはいえ、たとえばイーロン・マスクや北野武といった人たちのように、若い頃は細かった輪郭が、歳を重ねるとともにがっしりしてくることがあります。輪郭は基本的に変わらないと言われていますが、これまでに大勢の顔を見てきた結果、個人的には変わっていく人もいると私は考えています。

もちろん、誰でも歳を重ねることによってシワができ、皮膚がたるんでいくなどの変化が見られますが、実は、顔が変化するもっとも大きな要因は環境によるものです。