※本稿は、佐藤ブゾン貴子『あなたの顔には99%理由がある』(河出書房新社)の一部を再編集したものです。
顔は環境や内面の変化で変わる
相貌心理学は、額の傾斜の角度や目尻の位置、口の大きさといった顔立ちなどから、その人の思考パターンやコミュニケーションのクセを知る学問です。
顔から分析できることは、以下のように多岐にわたります。
その人の持つ体力/コミュニケーション欲求量/実行力/想像力/共感力/思考の速さ/環境や他者に対する寛容性や適応性/感情や考えを伝える力/感受性/自己抑制力/野心や独立心/モチベーション……
相貌心理学が、顔の心理学だというと、自分の顔はもう変わらない、だからこの性格も変えられないのだ、と言う方がいらっしゃいます。
というのも、顔は変わらないと思っている人が多いからです。
いいえ、顔は変わります。
環境の変化や内面の変化によって顔は変わっていくのです。基本的に変わらない部分もありますが、環境が変わることで変化していく部分も少なくありません。
そこで今回は、目や鼻などのパーツ(器官・部位)が表す特性について触れながら、自分の顔の変化を読み取る方法について紹介していきます。
目、鼻、口、耳、肉付きは環境で変わる
基本的に、環境によって変わっていく部分は、目、鼻、耳、肉付き、口です。
そして変わらない部分は、輪郭、額、頰骨、あごです。これらは成長期が終わるまでに形成され、それ以降、大きく変わることはあまりありません。
とはいえ、たとえばイーロン・マスクや北野武といった人たちのように、若い頃は細かった輪郭が、歳を重ねるとともにがっしりしてくることがあります。輪郭は基本的に変わらないと言われていますが、これまでに大勢の顔を見てきた結果、個人的には変わっていく人もいると私は考えています。
もちろん、誰でも歳を重ねることによってシワができ、皮膚がたるんでいくなどの変化が見られますが、実は、顔が変化するもっとも大きな要因は環境によるものです。