初対面の時の「嫌な予感」は意外と当たる
めんどくさい人に選ばれないためには、最初、つまり初対面の時が最も重要です。
「この人は標的にしても大丈夫そうだ」と思われ、関係が固定化してしまうと、その印象を覆すのにはかなりの時間と労力がかかります。
ゼロから関係を構築し直すのは、とても難しいのです。
大切なのは、相手がどういうタイプなのかを早めに見極めること。
慣れていないと難しく感じられるかもしれませんが、ここで意外と重要なのが「自分の直感」です。
本稿を読んでくださったあなたは、相手の言動や感情に人一倍敏感な人なのではないかと思います。
そんなあなたのセンサーが少しでも反応したのなら、まずはその直感を大切にしてみてください。
5パターンのうち、どのタイプの人かまでは分からなくても「なんかこの人ズケズケ来るな……」と感じたら要注意。
最初から他人のパーソナルスペースに踏み込んでくるような人は、次第にエスカレートしていきます。
なんとなく嫌な雰囲気を感じたら、最初から仲よくしすぎないようにしましょう。
こうお伝えすると、先入観で人を判断するのはよくないと思われるかもしれませんが、何も「冷たく接しましょう」と言っているわけではありません。
相手への敬意や礼儀は忘れてはいけませんが、最初から相手を100%信用し、不必要なことまで自己開示する必要はない、ということです。
自己開示は相手のことを知ってから
初対面や出会って間もない時に、場の空気を持たせようと聞かれてもいない失敗談を話したり、プライベートのことを話したりしていませんか?
こうした自己開示は、気を利かせたつもりでも、めんどくさい人に自分から弱点をさらしているようなもの。
付け入る隙を与えてしまうことになります。
めんどくさい人たちは、相手の恐怖心、義務感、罪悪感を上手に刺激してきます。無意識にせよ、人を利用して自分の要求を通すことに長けている、危ない人たちです。
そうした人に、わざわざ自分から歩み寄る必要はありません。本当に信用できる人だと分かってから自己開示をしても何ら問題はないのです。
また、上司や顧客だからといって、必要以上に自分を卑下するのも得策とは言えません。
嫌われることや商談が失敗することを恐れて相手の無理な要求に応えようとすると、「仕事ができる人だ」と思われるどころか、どんどん利用されてしまいます。
部下に対しても同様です。
いい上司だと思われたいという気持ちから、本来指導すべきことまで見逃してしまっては、部下になめられてしまいます。
もちろん、礼儀はわきまえていなければなりませんが、人として相手を尊重しようという姿勢はビジネスの基本です。
隙あらば相手を利用しようとする人たちのご機嫌をとる必要はないのです。