保険のトップセールスが実践する「気遣い」
続いて、4位以下から、注目の書籍をご紹介します。第8位は『なぜかうまくいく人の気遣い 100の習慣』でした。
「人に気遣いをしよう」と言われると、「自分が損することは避けたいんだけど……」と思う人もいるかもしれません。ですが本書の著者、藤本梨恵子氏によると、気遣いはむしろ自分のためになるもの。相手のための気遣いは、巡り巡って自分に返ってきて、仕事やチャンス、お金、運などにつながっていくのだといいます。
例えば保険のトップセールスパーソンとして活躍するある人は、お客様の自宅の部屋に通されたとき、必ずカバンの下にハンカチを敷いています。これは、汚れがついているかもしれないカバンをお客様の自宅に直接置かないという気遣いです。さらにコロナ禍では、自らスプレーを持参し、玄関先で除菌しているそう。相手が言いづらいことを想像して、先回りして不安を払拭できる人だからこそ、仕事の引き合いが絶えないのでしょう。
本書にはこうした事例や考え方のヒントが多く紹介されています。「頑張っているのに、なぜかうまくいかない」「どうしてあの人ばかり成功するのだろう」と嘆く人にとっては、本書が大きなヒントになるかもしれません。
電通の新人教育で伝えている「調べ方」のノウハウ
第13位の『電通現役戦略プランナーのヒットをつくる「調べ方」の教科書』にもご注目ください。
あなたは、仕事で調べたいことがあるとき、まず何をするでしょうか? 多くの人は当然のように「ググる」はずです。調べ方について体系的に学ぶ機会がないまま、検索エンジンに頼っている人が大半なのではないでしょうか。
本書はそんなあなたにぴったり。電通のマーケティング部門で10年以上にわたり、ヒットをつくる「調べ方」のノウハウを積み重ねた著者が、電通の新人教育プログラムに使われている内容を詰め込んだ一冊となっています。
重要なのは、調べる前に正しい「ターゲット」と「セールスポイント」の2つを見極めること。この2つに焦点を絞った上で「調べ方」を習得すれば、無駄なお金や時間をかけずに、効率よく調べられるようになるそうです。
電通流のテクニックを学べる、お得な一冊。ヒットを生み出したい人や「とりあえずググる」が習慣になっている人、仕事の生産性を上げたい人、新人教育に携わる人は、迷わず手に取ってみてください。