夫の家事・育児時間を増やすのにはどうすればよいのか

以上の点から、夫の家事・育児時間を増やすことを今まで以上に真剣に検討すべきでしょう。

「どうすれば夫の家事・育児時間を増やすことができるのか」という点は、近年「夫の家庭進出」という形で注目を集める論点だと言えます(※2)。

夫の家事・育児時間にはさまざまな要因が影響しているため、簡単な解決策はありませんが、少なくとも「長時間労働を前提とした硬直的な正社員の働き方」や「男性がより働かざるを得ない男女間賃金格差の存在」には対処していく必要があるでしょう。

これ以外にも「男性=仕事、女性=家事・育児」に代表される性別役割分業意識の解消も必要だと言えます(性別役割分業意識と夫の家事・育児時間については、「『俺より稼げたら家事やるよ』のウソ」妻の稼ぎが増えても夫の家事が全然増えない理由をご参照ください)。

(※2)「夫の家庭進出」に関する書籍として、前田晃平『パパの家庭進出がニッポンを変えるのだ! ママの社会進出と家族の幸せのために』(光文社、2021)があります。

関連記事
「専業主婦がご飯を作って家で待っているのは負担」働く女性限定婚活アプリに"いい男"が集まるワケ
「誰も話せる相手がいない」日本の既婚男性が次々と発症する"見えない病"の正体
「玉の輿に乗って専業主婦になりたい」そんな10代女子に上野千鶴子が"そっとかける言葉"
「弟がいる長女は文系を選びやすく収入が低い」きょうだいの組み合わせが人生に及ぼす意外な影響
「すべての親は真似するべき」ヒカキンの親が絶対にやらなかった"あること"