撮影=河内 彩
15年以上のキャリアの中で描いた約700枚の絵を完売させ、その作風は唯一無二と評される洋画家の中島健太氏

【山口】作中に掲載する絵を、人に頼みやすくなったのはあります(編集部注:『ブルーピリオド』には絵画・彫刻などの作品が多数登場する)。あとは知名度が上がったので、取材しやすくなりました。今はコロナ禍で行けませんが、以前は海外にも取材に行きました。

【中島】『ブルーピリオド』の世界観は本当にリアルですよね。試験や課題に登場する作品や空気感があまりにリアルだから、僕は毎回読んでいて当時の不安な毎日を思い出してつらくなります(笑)。

八虎が先生からのアカハラに正面から向き合って悩んだりする姿に、当時の自分をシンクロさせてしまう……。

【山口】(笑)

【中島】でも美大の空気って独特でいいですよね。先日久しぶりに東京藝大の学食でランチする機会があったんですが、本当に素敵な空間ですよ。絵画棟のエレベーターって、すごい古くて、今でも圧倒的な空気を醸し出してますよね(笑)。

【山口】私も藝大に取材に行くと、新しく綺麗になってて変化を感じる部分と、今でも胃が痛くなる部分がありますね。

【中島】(笑)

本日はお忙しい中ありがとうございました。

【山口】こちらこそです!

当記事は「ニューズウィーク日本版」(CCCメディアハウス)からの転載記事です。元記事はこちら
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