習氏の野望で中国経済は“板挟み状態”

共産党政権がアリババ・グループなど高い経済成長の実現を支えた民間のIT先端企業への締め付けを強化していることも経済成長にマイナスだ。全体として、共産党政権は不良債権処理を加速させて経済全体でのアニマルスピリットの発揮を目指すよりも、党主導による既存分野の雇用の保護を一段と重視しているように見える。その発想で経済運営の効率性を高めることは難しい。

共産党政権が一党独裁体制の維持を目指して党主導の経済運営を強化する結果として、中国経済は不良債権問題への対応が遅れ、民間のイノベーション発揮も難しくなるという板挟み状態に陥っている。習氏が長期の支配体制を目指そうとすればするほど中国経済のダイナミズムはそがれ、経済の実力である潜在成長率は低下する恐れが高まっている。

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