構造は理想的だが運用が複雑なJR線

JR横浜駅は4面8線の島式ホームが平行に並ぶ地上駅で、地下1階には駅の東西を結ぶ三本の自由通路があり、北から、きた通路、中央通路、みなみ通路と名付けられている。

きた通路南側に北改札、中央通路の両側に中央北改札と中央南改札、みなみ通路北側に南改札があり、中央南改札と南改札の内部はつながっている。

この構造は池袋駅と極めて類似している。ホームの数、自由通路の数、改札内のつながっているエリアまで同じだ。自由通路が広々としているため、横浜駅のほうが移動はスムーズだが、違いといえばそれくらい。構造の理解が容易な、理想的な碁盤目状といえる。

注意が必要なのは運用面が複雑なところだ。

上野東京ラインの運行開始で東海道線ホームが複雑に

5・6番線は東海道線の下り、7・8番線は上り列車が発着する。9番線は横須賀線の下り、10番線は上り列車だったのだが、2001年に湘南新宿ライン、2015年に上野東京ラインが運行開始したことで、事情が大きく変わってしまった。

東海道線(写真=Sakurayama 7/CC-BY-SA-4.0/Wikimedia Commons

横浜駅からは両線を経由して、東北本線(宇都宮線)と高崎線に直通するようになった。東京方面と新宿方面に分岐したあと、赤羽〜大宮間でいったん合流し、再び東北本線と高崎線に分岐する。ホームは7・8番線が東京方面、10番線が新宿方面と分かれているが、大宮駅から先の方面については考慮されていない。

下り線はさらに複雑で、横浜駅からどの方面に行くかは関係なく、横浜駅までどのルートで来た列車かによってホームが分かれている。そのため5・6番線はすべて東海道線に直通するが、9番線には東海道線と横須賀線へ向かう列車が混在する。

これはもう、路線の設計の問題だから、解消しようがない。上りの大宮駅以北へ行く人は5・6番線と10番線を、下りの東海道線方面は5・6番線と9番線を注意深く確認したい。

JRの東側にあるのが京急横浜駅で、2面2線の単式ホームとなっている。もともと1面2線の島式ホームだったが、ホームの混雑が激しかったため、東側に新たに単式ホームを設置。島式ホームの片側を封鎖することで、単式ホームが二つ並ぶ形に変更した。

駅西口の南側には、相鉄横浜駅がある。相鉄線の2階改札からJR線や京急線に乗り換えるときは、若干の注意が必要だ。相鉄横浜駅は「ジョイナス」という商業施設の中にあり、横浜髙島屋や専門店街で構成されている。そのため2階改札をまっすぐ進むと、いきなり専門店街に出くわしてしまう。改札の右手奥にある、中央通路へ向かうエスカレーターを見つけることがポイントだ。