社会的に孤立している人ほど注意が必要

洗脳されやすいのは、若くて未熟だったり、社会から孤立している人です。真奈美さんと翼君は、家庭にも学校にも居場所がありませんでした。この世の中で、真奈美さんは健一だけが、翼君は真奈美さんだけが頼りだったのです。

阿部恭子『家族間殺人』(幻冬舎新書)

学校や家庭に居場所を失い、さまよう子どもたちを、社会がすぐ保護できればよいのですが、本件のように、少女に近づき、保護者の弱みにつけ込んで金銭を搾取する犯罪者もいることに注意が必要です。

我が子の悩みは、親にとって最大の急所であり、解決できるのならば何でもすると考える人もいます。子どもが犯罪者になれば、親は世間から社会的責任を問われることから、他人に知られることなく解決したいと考える人は多いはずです。

実際、子どもの問題をきっかけに、新興宗教や占い師に騙された経験を持つ加害者家族は数多くいます。洗脳を可能にするのは、相手の弱みを握ることです。弱みとなるような悩みを自分ひとりで抱えず、相談窓口などに行って気軽に話せる社会になることが、同様の犯罪を防ぎ家庭の安全を守ることにつながるのです。

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