アメリカでは病気やケガで破産する人も

アメリカやカナダは比較的寛容に給付金を配りましたが、その一方、日本ではありえないレベルの残酷かつドライな解雇もやっています。しかも、ウイルス検査は無料でも、治療は日本と違って有料なところも多い。

谷本真由美『世界のニュースを日本人は何も知らない2 未曽有の危機の大狂乱』(ワニブックス)

そもそもアメリカには高齢者などを除いて、日本のように公的な国民皆保険の制度がないため、医療保険を持っていない人が大勢います。会社勤めの場合は、会社が提供する民間の医療保険に入り、医療費は自己負担分を支払うことが多いのですが、そう簡単に全額払ってもらえるわけでもなく、毎回保険会社と交渉をしなければなりません。

しかも、自己負担の最低金額が数万円など、保険があっても医療費の負担は高額です。病気やケガによっては数百万円の治療費を請求され、破産する人もいるほどです。

さらに保険料も高く、自営業者の場合、家族4人で健康保険に加入すれば保険代が日本円にして毎月15万円を超えることもめずらしくありません。しかも解雇されたり無職だったりすると保険には入れません。総合的にみると、日本のほうがはるかに恵まれているのです。

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