あくまで一般論の世間話のように切り出す
この時、「観てたでしょー」なんてからかうようなことは、絶対言わないようにしました。
「今、よくインターネットでアダルトサイトとかあるけど、あれってどう思う?」
と、あくまで、一般論の世間話のように言ったわけです。
すると息子は、「さぁねぇ……」と完全にしらばっくれて返してきました。
何だか大人の会話みたいですね(笑)。
そこで私は言いました。
「あれは演技でやってる作りごとだから、あれが本当だって鵜呑みにしちゃダメだよ。女の人を“物”みたいに扱ってるからね。
それより、ちゃんと現実の女の人はどうなのか、よく見たほうがいいよ」
——息子は「あっそう」という感じで淡々と聞いていましたが、「母の教え」として残ったのではないでしょうか。
「あれが本当だって信じちゃダメ」ときちんと伝える
では、これにもう少し補足して、ポルノ動画について男の子に伝えておく時のポイントを4つお教えします。
①「何でそんなもの観てるの!」などと、頭ごなしに怒ったり責めたりしないこと
その理由は2つあります。
(1)セクシャルなことは良くないこと、という後ろめたいイメージがつくから。
(2)今後、性の話は親にはできないと、心をクローズしてしまうから。
そこで「興味を持つのは自然なことだから、悪いことではないよ」と認めてあげるといいでしょう(ただし、その内容、描かれ方に注意するということです)。
②「あれは演技で、わざとらしく作ってるから、あれが本当だって信じちゃダメ」と伝える
実際に、ポルノ動画のマネをしたりお手本にすると、女の人は「ないがしろにされている」気分になります。
もっとわかりやすい言葉で言うと「雑に扱われている」気持ちになるんですね。
③「実際の目の前の女の人の気持ちを、よく聞いたほうがいいよ」
どうしたら嬉しくて、何がイヤなのかを、ちゃんと確かめること。
④「相手と『仲良くしたい』と思ったら、その人の『体を大切にする』ようにしないと、気持ちは伝わらないからね」
「大切に」とは具体的にどうするのかというと、大切な宝物を扱うようなつもりで、ていねいに触れることですね。
そうしたら、きっとその相手は、「私のこと、よく考えてくれてる、わかってくれる」と感じるので、愛情が深まります。