災害時には「シェルター」の一面も

さらに「災害時のシェルター」としても使える。地震や台風などの自然災害で一番困るのは電気・水道などのインフラが止まることだ。キャンピングカーは小さくとも、ある程度のインフラを自前で備えている。

避難所などではプライバシーの確保が難しくなるが、キャンピングカーがあれば家族専用の個室をもてる。しかも手足を伸ばして寝られるから、エコノミークラス症候群の心配も少ない。

東日本大震災以降、避難のスタイルもレギュレーション(決まり)も変わりつつある。自治体によって呼び名は異なるが「指定避難所外避難者」という、車や自宅(崩壊の危険がないことが前提)にいても、被災者としての支援が受けられる制度が整備されつつある。

有事の避難の際、「ペットは連れて逃げる」はもはや原則となっている。水もガソリンも常に満タン、バッテリーはフル充電、非常食や救急キットも常備。こうしておけば、愛犬や愛猫と一緒に逃げるときにも安心だ。

「車が売れない」と言われて久しい。これは交通インフラとしての需要がなくなったからではなく、レジャーとしてのクルマに魅力を感じなくなったからではないだろうか。

自動車メーカーも自社製品のオプションに「ベッドキット」を用意するなど、キャンピングカー市場に注目し始めている。マルチに使えて、災害時にも役に立つ、そんなキャンピングカーの人気はまだまだ続くのではないだろうか。

関連記事
「お金が貯まらない人は、休日によく出かける」1億円貯まる人はめったに行かない"ある場所"
名車「クラウン」があっという間に売れなくなった本当の理由
「新技術がわからない」軽の守護神・鈴木修氏の引退で、自動車産業の崩壊が始まる
「中韓を抜いて世界一に」アップルカーも採用を検討する"日の丸蓄電池"のすごい性能
「満員電車よりタクシーのほうが危ない」新型コロナの感染リスクの大誤解