外車を遊ばせていた夫に粘り強く交渉した専業主婦の“戦利品”

当初は拒絶反応を示していた和也さんに対して粘り強く交渉して自動車を手放す決断をしてもらい(カーシェアやレンタカーを利用)、自分と子供のスマホを格安に変えました。これだけで固定費の支出は7万4000円減らすことができました。加えて、任意保険、車検代の負担もなくなります。自動車を手放すとオーバーローン(乗らずにローン返済のみする)となるかもしれないと心配していましたが、購入時の頭金のおかげで持ち出しなく売却して、ローンをなくすことができました。

カードについてもプリペイドカードを取り入れるようにしたそうですが、今の支払い残金は貯金を減らしたくないという思いがあるため、これからの支出の削減度合いを見ながら早期完済を目指します。

自動車について思い切った決断をしたことで、お金が残ることを実感すると、その他の食費(月9万1000円)、日用品(月1万3000円)、妻の化粧品や美容室代(計月2万円余り)なども気になり始めたようです。

食費と日用品代の1週間予算管理の方法を教えるとさっそく取り入れ、1週間1万6000円の予算で頑張り始めました。毎週決まった曜日に予算額だけを財布に入れ、翌週の同じ曜日に更新するという方法です。予算内に収まる週、オーバーして翌週の予算から前借りする週もありますが、支出は食費と日用品代の2つの費目で2万7000円ほど削減することができました。

また、妻の美容などにかかるお金は、時に多くなりがちということもあり、妻の小遣いを設定し(月1万円)、その中でやりくりをしてもらうことにしました。妻の自由に買い物ができますし、家計にも響かないので、支出が安定します。

2人の子供の教育費=月7万円は削減せず、中学受験に突入

このようなことを取り入れ、毎月の支出を抑えたところ、イレギュラー支出も減ることとなりました。毎月13万5000円ほどの余剰ができる家計になり、年間約150万円をイレギュラー支出の支払いと貯金に充てることが可能になったのです。

まずは貯金を増やすことを目標にしていますが、夫婦ともに40代。2人の子供たちには現在すでに塾や習い事などで月7万円以上の教育費をかけていますが、中学受験をする予定なので、さらなるコストがかかることが確実です。さらに自分たちの老後資金作りも本格化させないといけません。そのため少額で投資も始めてみたいと計画しているところです。

毎月の収支を見ることはとても大切なことですが、ボーナスのない家庭では毎月の収支から年間で必要になる支出を準備することも必要です。頭ではわかっていてもなかなかうまくできないという柿本さんのようなケースもありますから、支出の割に貯まらない、など疑問を持つようなことがあれば、毎月の収支に加えて年間で必要となるイレギュラー支出も書き出し、1年間に必要な支出額を把握してみましょう。過剰な支出または改善が必要な支出を見つけられるはずです。