80年を確実な周期というのは大げさですが、歴史的に振り返ってみても、大局的・長期的な視点に立つと今が変革期にあると納得できそうです。

この大きなうねりを私たち一人ひとりが乗り越えるためには準備が必要です。その準備がまさに私たち個人の天才性を軸とした新しい生き方なのです。

昭和・平成・令和のパラダイムシフト

天才性に忠実に生きることが有効なもう1つの理由があります。それは、時代のパラダイムが変わったことです。

時代を追ってみていくと、年号ごとにパラダイムが大きく変わっています。

仕事や産業面についていえば、建設業や重厚長大産業を中心とした昭和は「コンストラクション(製造)」の時代、本社のホワイトカラー層を中心に組織で動いていた平成は「オペレーション(操業)」の時代、そして令和は「クリエーション(創造)」の時代になると私は考えています。

仕事のほとんどがコンストラクションの時代であった昭和は、映画「ALWAYS 三丁目の夕日」やテレビドラマ「サラリーマン金太郎」に象徴されるように、どんどん上に向かってモノを作っていく2次元の時代です。

次の平成の30年間は、オペレーションの時代。トヨタの「カイゼン」がすごい、新幹線はすごい、時間に正確で、地震でも止まらないぞというオペレーションを極めた時代になりました。この時代の産業の中心軸はインターネットです。空間を超える技術が普及し圧倒的にボーダレスになりました。

昭和のコンストラクション(製造)、平成のオペレーション(操業)を経て、令和になったこれから、いよいよ本格的なクリエーション(創造)中心の時代に入るでしょう。

クリエーション(創造)やその前提となるイノベーション(革新)が起こるには、異質の交流が前提になります。つまり、異なるバックグラウンドや才能がぶつかり合ってその化学反応で新しいものが生まれるのです。

資本力が必要であったコンストラクションや、組織力が重要であったオペレーション(操業)と異なり、これからの時代は、個人の異なった天才性が発掘され、明確になっていなければなりません。ますます、あなた独自の天才性が問われる時代になってきているのです。