ロゴが見えるように髪を30センチ切った

すっかり「食べチョクTシャツ」が馴染んでしまったので、それを着て出掛けることにはなんの抵抗もありません。プライベートな飲み会にも、それこそデートにも着ていきます。ひとりでも多くの人に「食べチョク」を知ってもらいたいですから。

さらにTシャツを着るようになって、ずっと伸ばしていたロングヘアも30センチほどバッサリ切りました。髪がTシャツのロゴを隠してしまって、せっかくの宣伝効果が半減してしまうと思ったためです。そして服もワンピースなどは全て捨て、Tシャツに合うスカートやパンツだけを着るようになりました。あまりにガラッと雰囲気を変えたので「失恋したの?」と言われることもありましたが、その際には「事業に惚れたので」と返していました。

自分の「覚悟」を見た目で表現する

また、投資家や事業パートナーに想いを伝えるためにも「食べチョクTシャツ」は一役買っています。これは事業経験の浅い起業家に共通する悩みかもしれませんが、初めて会った方にどうしても本気度が伝わりづらい瞬間があるのです。

秋元里奈『365日 #Tシャツ起業家 「食べチョク」で食を豊かにする農家の娘』(KADOKAWA)

まだ「食べチョクTシャツ」がなかった頃は、わたしも「本気で事業やりたいの?」「起業って甘くないよ」と本気度を疑われることがしょっちゅうでした。わたしのトーク力、事業ドメインなどにも起因していたと思いますが、必死で想いを伝え、いかに本気なのか信じてもらうという段階で相当時間がかかったのです。

でも、「食べチョクTシャツ」を着ていると、「え、それ毎日着てるの? やばい、本気なんだね」と一発で信頼を勝ち取れます。なかには「秋元さんは気概が違いますね」と褒めてくださる方もいるくらいです。Tシャツを着る前と後で私自身のスキルや想いは全く変わっていないのに、こんなに反応が変わるんだなと驚きました。

決してそこまで見越していたわけではなく、最初は単純に作ったTシャツがもったいないという気持ちからのスタートでしたが、「食べチョクTシャツ」を着るようになって「起業家としての秋元里奈」がみるみる確立されていったように思います。

最近では「食べチョクイヤリング」を手作りしました。どうしてもTシャツ姿がNGの現場には、それを身に着けています。加えて、結婚式や授賞式などの華やかな場に着ていけるような「食べチョクドレス」も作りたいと思っています。

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