不動産売買は「入札形式」に近づけるべきだ

山田寛英『不動産屋にだまされるな』(中公新書ラクレ)

では、本来あるべき不動産売買の形とはどのようなものだろうか。

私見ではあるが、それを簡単に言えば、取引を入札形式に近い形で行うことだと思われる。情報をなるべく広く拡散し、ときに競わせ、一番高い金額を提示した買主に売る。その際、買主には売主と別の不動産屋が代理として付くのが当然理想的だ。

しかしこの方法では、不動産屋Aの利益が「物件価格×3%+6万円」と最小化する。会社である以上、利益の確保は優先されるべきであり、みすみす最小化させてしまうことは、決して望まない。だから売買の流れが一向に、理想形へと近付かないのである。

雨後のたけのこのように登場した「リフォーム会社」

ともあれ「買取再販」は不動産屋にとっては、「両手仲介」以上に実入りが大きくなる可能性を秘め、消費者は大きくソンをしかねない取引である。

写真=iStock.com/GI15702993
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また、近年のリノベーションブームを背景に売上を伸ばすリフォーム会社は、雨後のたけのこのように登場した。しかし多くが新しい業態ということもあり、規制する法律があまりないことから、費用がピンキリなのはもちろん、売り方や建て方、進め方などもまちまちで非常に頼りない状況が続いている。

おしゃれな展示場やホームページ、そしてリノベーションした内観などにだまされ、業者たちの術中にはまることがないよう、ぜひ心してほしい。

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