事実に反する報道に「深く傷つかれ、お心を痛めておられる」

だが、杞憂であったようだ。なぜなら、宮内庁は12月18日に公式ホームページで、週刊誌(新潮のこと)が「小室圭・佳代さんに美智子さまからの最後通牒」と題する記事を掲載しているが、そんなことはなく、「誠に遺憾」だとする文章を掲載したのである。

西村長官が上皇上皇后両陛下に本年度補正予算のご報告に上がっているが、その折、「上皇后さまは報告をお聴きになるだけで、ご発言は皇室の皆様のご健康についてご無事を問われることだけでした」としている。

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今回の発言は西村長官の独断によるもので、小室さんの代理人と会ったのも、長官自身の判断によるもので、「事前に上皇陛下や上皇后さまのご指示を受けたとか、お諮りをしたとか、あるいはご意向を汲んだといった事実は全くありません」と強い口調で否定しているのである。

宮内庁はこれまでも眞子さんに関する報道に対して「上皇上皇后両陛下が首尾一貫して一切の発言を慎まれていること、また、上皇后さまの名の下にさまざまな事実に反する報道がなされていることに上皇上皇后両陛下も深く傷つかれ、お心を痛めておられる」といってきた。

さらに「86歳というご年齢でご自分も病いを持たれながら、上皇陛下のお世話を唯一の務めとして過ごしておられる上皇后さまに対し、このようなことが引き続き行われていることは誠に遺憾であります」と、週刊誌報道を厳しくたしなめたのである。

人格を否定するような報じ方は度を越している

眞子さんは、美智子上皇后にとって初めてのかわいい孫である。孫が意を決して、小室圭という男性と結婚したいといっているのに、美智子上皇后がそれを邪魔するようなことをされるわけはない。

だが、秋篠宮と西村長官発言で勢いづいた週刊誌は、小室母子への攻撃をさらに強めている。

女性セブン(1/7・14日号)は、18年も前の佳代の夫だった人間の自殺の件を持ち出してきて、彼女の人間性を問題にし、不倫関係があったのではないかという憶測記事を報じている。

セブンは、夫が行方不明になっているとき、妻である佳代が、もっと早く警察に捜索願を出していれば、命を助けられたかもしれないとまで書いている。あたかも彼女の薄情なやり方が、夫を死に至らしめたとでもいうようである。

小室圭はまだ眞子さんと結婚したわけではない。民間人である人間のプライバシーをこれでもかと書きたて、母親・佳代の人格を否定するような報じ方は、度を越しているといわざるを得まい。

だが、小室圭と母親・佳代のほうにまったく非はないかといわれれば、私も「非はない」といい切る自信はない。