同業種のホンダとトヨタで8年の差

トップ300社の平均勤続年数は20.5年で平均年収は677.9万円と調査対象3749社の12.2年と619.7万円を大きく上回った。だが平均勤続年数の長さと平均年収の高さは正比例するとはいえない。

トップ10のうち、619.7万円を下回った企業は5社ランクインしている。トップ300社のうち平均年収1000万円超は19位の東京放送HD、26位の三井住友トラストHD、30位のT&DHD、34位のMS&ADインシュアランスグループHD、80位のテレビ東京HD、176位の日本テレビHD、228位の三菱ケミカルHDとエーザイ、297位の東京海上HDの9社だった。

同業種でもちがう。13位のホンダ(平均勤続年数23.8年)に対してトヨタ自動車は740位(同15.8年)、34位のパナソニック(同22.7年)に対してソニーは496位(同16.6年)となっている。

また年休140日と最長40日の有給で「日本一休みが多い」といわれる未来工業(岐阜・輪之内)は41位だった。同社のOBは「年末年始休暇があまりに長いため、もう休みはいりませんという同僚もいたほどです。お小遣いが持たない、というのが理由でした(笑)」と話す。

同社は70歳までの選択定年制を採用。他社に見られるように60歳以降の大幅な給与カットもないという。働き方改革が叫ばれ、定年延長が定着しつつある中、同社に続く企業の出現が待たれるところだ。