左手を添えるしぐさは「上品」どころか「下品」

左手を小皿のように添えて召し上がるしぐさ、いわゆる手皿というもの。実に頻繁にお見かけしますよね。実は、こちらは立派なマナー違反となります。ところが、『上品』と勘違いしている女性がまだまだ大勢いらっしゃるのには驚きます!

諏内えみ『一流女性のあたりまえ』(扶桑社)

テーブルマナー講座での生徒さんたちにも、プライベートで行ったレストランでも本当に目につきます。また、テレビでも多くのタレントの方がなさっているので、そのような勘違いが生じるのかもしれません。でも、本稿をご覧のみなさまは決してなさらないでくださいね。この所作は、上品どころか逆に『下品』なのですから。

お魚が丸ごと、骨付きで出た場合、ほとんどの女性が戸惑います。だからこそ上手に、そして品よくいただければ高得点! 彼が思う理想の結婚相手へまた一歩近づけるかも?

お魚は決して表裏をひっくり返さず、上身から召し上がっていきます。上身を食べ終えたら、中骨を外してお皿の奥側へ置き、今度は下の身に進んで召し上がってください。難しそう? はい、骨付きのお魚はやはり練習が必要です。いつ焼き魚一尾が出ても困らないよう、今後召し上がる機会をつくっておいてくださいね。

レモンをかけるときは一言かけてから

『唐揚げのレモン問題』をはじめ、彼のグラスにまだビールが残っている時の注ぎ足し、すき焼きや焼肉などのこだわり、鍋奉行……など、自分が“あたりまえ”のようにしてきた食べ方や我が家の慣習が、彼の好みと一致するとは限りません。もちろん違ってもいいのですが、彼流のやり方や意向を確認せずに、『喜んでいただけるつもり』との思いでササッとやってしまうと、そこであなたの品性が疑われることになります。

「レモンかけます?」「ビール、飲み切ってからのほうがいいかしら?」と、ひと言聞いてごらんになれない方は、一事が万事、いわゆる空気が読めない残念な人……という印象となってしまうでしょう。

ビールは瓶の持ち方や注ぎ方でもやはり品が問われます。手首をクルッと裏返して持つ、いわゆる“逆手持ち”でお酌をなさる所作は、ちょっとこなれた雰囲気と思う方もいらっしゃるのですが、実はかえって下品に映ってしまいますので、こちらもお避けください。

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