大金持ちにならなくても、VIP並みの扱いを受けられる

お金に感謝したときも、それと同様の効果が生まれます。

レストランでの会計ひとつとっても、「値段のわりにたいしたことがなかった」と渋々払ったときと、「楽しい時間を過ごさせてもらった。ありがとう」と笑顔で支払ったときとでは、当然、後者のほうが互いに気持ちがいいはずです。

店側から好印象を持たれて、次回はもっといい席に案内してもらえるかもしれません。

ちなみに、このことは払った金額の大小とは関係ありません。

たとえどんなに高いワインの栓を抜いたとしても、店員を見下すような横柄な態度の客には、誰だってサービスしたくないものです。逆に考えれば、べつに大金持ちにならなくても、感謝の気持ちさえあれば、VIP並みに大切な扱いを受けることはできるということです。

私は、これを「ハッピーマネーの法則」と呼んでいます。

もらった給料を「あんなに働いてやったのに、これっぽっち」と恨みがましい気持ちで受け取れば、それはアン・ハッピーマネーです。

けれども「こんなにいただいて、ありがたい」と感謝の気持ちで受け取れば、同じ金額もたちまちハッピーマネーに変わります。働くモチベーションが上がり、周囲の評価も上がるのです。

上司や会社に不満だらけの役員秘書が生まれ変われたワケ

私のセミナーに参加してくれたある人は、この法則を試してみようと思ったそうです。

本田健『仕事消滅時代の新しい生き方』(プレジデント社)

彼女は役員秘書をしていましたが、直属の上司や会社の待遇に不満ばかりで、いつ辞めてやろうかとカリカリしていました。

「でも考えてみれば、私は秘書という仕事にもかかわらず、英語もしゃべれないし、何か資格を持っているわけでもないんです」

それに思い当たったら、もっといい人材もいたはずなのに、自分を採用してくれた会社や上司に感謝の気持ちが湧いてきたといいます。

それからは、上司に叱られても「おかげで勉強になりました。ありがとうございます」、残業になっても「仕事を覚えるチャンスをいただきました。ありがとうございます」と、全てをポジティブに変換して、心のなかで「ありがとう」を言い続けました。すると、半年もたたないうちに給料が上がったのだそうです。

感謝の心を持つ人に、お金は集まってくるのです。

これからの人生、ハッピーマネーで生きるか、アン・ハッピーマネーで生きるか。

あなたは、どちらの人生を選びますか?

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