苦手強化は「間違える原因」探しから始める

この時期に優先すべきことは、苦手分野の強化だ。だが、ここでも注意してほしいことがある。それは、深掘りしすぎないことだ。

「できないのは勉強量が足りないからだ」と、とにかく量をやらせたがる親は、実はあまり中身を見ていないことが多い。模試の問題で大問の(1)や(2)を間違えていると、「この子は基礎ができていない」と思い込み、基礎問題を何度もやらせようとする。中には、6年生の今の時期に4年生からの2年分のテキストをやらせようとする親もいる。だが、それはハッキリ言って無意味だ。

苦手強化を行う際には、まず理解できない理由や間違える原因を探す必要がある。そもそもやり方が分かっていないのか、答えを導くための書き方がよくないのか、知識そのものが抜けているのかなど、何かしらの理由があるはずだ。そこをしっかり理解できるようになると、意外と簡単に解けてしまうものも多い。

教えてもらうのは「塾の先生」がいい

できない理由が見つかったら、やり方は塾の先生に教えてもらった方がいい。親が方程式など自己流で教えてしまうと、かえって子供を混乱させてしまうこともあるからだ。だが、子供に「塾の先生に質問してごらん」と促してみても、子供の性格によってはしづらく、なかなかハードルが高い。そこで、具体的に何が理解できていないかをメモに書いて、子供に渡させるといいだろう。

くれぐれも「この問題が分からないのですが」という質問の仕方はしないこと。そういう質問をすると、塾の先生は解法を教えるだけで、根本的な理解にはつながらない。この単元のこの部分が分からないと具体的に質問をすることが、理解の近道になる。