いつも通りのふりをしてみる
だから多少きついかもしれないですが、気持ちがいいことをやってみましょう。
いつも通りのふりをしてみる。どうせきついのは簡単には変わりません。でも、そこで諦めるのではなくて、自分の感情はとりあえずおいておいて、気持ちよさ(つまりこれは体が感じているわけです)のほうに焦点を合わせてみるのです。
着替えたら、歯磨きと顔洗いをしてみましょう。ゆっくりとやれればいいですが、死にたい時は焦ってしまっていますので、どれも気が入りません。それでも気にせずやってみましょう。できるだけでいいです。とにかく次にやることをつくり出していくだけですから、多少、適当であっても構いません。ただそのふりをするような感じで。そして少し動いたら、そのたびに体に聞いてみましょう。気持ちがいいかどうかを。
結論は、やらないよりも、やったほうが気持ちいいです。でも、しんどい。ぼうっとしたいのに、リラックスすると、すぐに頭の中で否定の声が聞こえてきます。もう少し健康でいられないものか、僕はどうしてこうなのかと考えてしまいます。これは死にたい時の自動的な思考回路ですので、あまりそちらに引っ張られないようにしましょう。そんなこと難しい──僕もいつもそう思います。しかし、手を止めると、また反省がはじまりますし、そうすると体が動けなくなってしまいます。
これじゃいつまでたっても、ゆっくりできないじゃないか。
そう思います。
これじゃせっかく気持ちよくしているのに、疲れるだけじゃないか。
そうやってまた手が止まりそうになります。
そうなったら、そこでやっていることはすぐに止めてみましょう。そして、悩んでみましょう。悩む行為自体もスケジュールに組み込んでみましょう。
時間を決めてとことん“妄想”する
10分、休まずにしっかり悩みまくってみる。
時間を決めずにやりはじめてしまうと、延々と止まりません。この妄想は同じところをぐるぐる回るだけでなく、少しずつ増殖していきます。もともと悪いことが何か起きているわけではなく、ただ妄想が広がっているだけです。
それを完全に止めるのも、無理な話です。というわけで、反省をはじめてください。できるだけ短い時間がいいですが、自分で時間も決めてみましょう。そして、じっくり真剣に否定してみましょう。後悔してみましょう。反省してみましょう。「これは症状であって自分の考えではない」と時々突っ込みながらできるといいですね。もちろん、それは難しいことなので、できなくても構いません。
今から否定する妄想をはじめるぞ、どれだけ妄想するのかな、と少し離れた感覚で味わうと、全く違って感じられると思います。
さあ、妄想をしばらくどうぞ。10分間だけ!