『肥満症診療ガイドライン2016』の運動療法の項目には、減量時の具体的な目安として、ある海外の報告が紹介されています。内容をより詳しく見ると、次のとおりです。

それは、週150分未満の運動では体重減少はわずか、週150~224分では(年)2~3キロの体重減少がみられ、週225~420分では5~7.5キロ、さらに運動量が多ければ多くなるほど体重減少効果は大きいというもの。そして、この運動時間は合計で達成できればよい(1日あたりの時間は短かったり長かったりしてもよい)のもポイントです。

つまり、週に2回がんばって60分のウォーキングをしたとしても、体重減少はわずかなので、だったら週に5回30分のウォーキングをする方がいい、ということです。

また、僕は運動習慣がなかった、というか失われていたのでウォーキングにしましたが、できるならジョギングでもよく、推奨されるのは中強度の運動。ここで言う“中強度”とは『話しながら続けられる~話し続けにくくなる』程度を指します。ウォーキングに慣れてきたら、ジョギングに移っていく計画です。

何が得意で何が苦手なのかを把握する

それにしても、週2回長時間のウォーキングより、週5回短時間のウォーキングの方が減量の効果が高いとは……。言われてみれば納得ですが、60分の方が「やった感」が出るだけに、意外な落とし穴でした。

朝、少し早く起きて、家の近所を30分間、ウォーキング。年度が始まって1カ月が経ったところで、比較的、仕事が落ち着いたタイミングだったこともあり、運動については順調なスタートが切れたのでした。

食事に関しては意志の弱い僕は、逆に、運動に関しては意志の強いタイプでした。もともと陸上部で、ハードトレーニングに慣れていたのもありますが、115キロだった頃に、1カ月深夜に10キロメートルのジョギングができてしまうくらいには、「決めたらやり抜く」ことができるのです。これは人によってタイプが分かれ、運動がキライで食事に関しての方が意志の強い人もいるでしょうし、どちらも続かないという人もいるでしょう。

大事なのは、自分自身をしっかり再評価すること。ダイエットにおいて、何が得意で、何が苦手なのかを、早めに把握しておくことで、減量をスムーズにすることができます。