「追加の財政支出」の財源はどこに求めるのか

さらに読売社説は「大切なのは、医療態勢を着実に強化することだ」と指摘したうえで、こう主張する。

「地域によっては、病床に余裕がなくなりつつある。政府は自治体と協力して、医療機関の役割分担を図るとともに、軽症者向けの施設を確保するべきだ」

診療所と病院がその役割を分担し、症状の軽い患者や症状のない不顕性の感染者に対する隔離施設を十分に確保することは急ぐ必要がある。

読売社説は雇用の問題についても書く。

「休業要請が長引けば、多くの事業者が苦境に陥り、雇用を維持できなくなる可能性がある」
「政府は、従業員を休ませた企業に支給する雇用調整助成金について、上限額を引き上げる方向で検討している。中小企業の資金繰り支援も充実させたい」
「アルバイト先の休業で収入が途絶えた大学生は多い。学費や生活費の補助は急務だ」
「政府は、必要ならば追加の財政支出を検討すべきである」

財政支出は結構な話だが、財源はどこに求めるのか。赤字国債(特例国債)の発行ではどうしようもない。読売社説にはそこまで掘り下げて論じてほしかった。残念である。

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