日本で一番報酬が安い知事・小池

17日の記者会見で小池都知事本人が「私の報酬は全国一お安い知事になっている」と、質問の返答として発言したことも重なり、ネット上では

「業務量に対して少なすぎるのでは……」
「一般企業の役員の年収に満たないぐらいの年収じゃん」
「国会議員は4300万円以上もらっているのに」
「好き嫌い以前にそんな年収であんな仕事できない」

といった驚きの声が上がっている。年収1300万円で“あれだけの責任”を背負っていると考えると、強靱きょうじんなエネルギーを持っていると言わざるを得ないだろう。

小池都知事は新型コロナの感染拡大を防ぐため、10日には娯楽施設や大学、劇場などに5月6日まで、休業を要請すると発表している。実効性を高めるために要請に応じた中小の事業者に1店舗50万円の「協力金」を給付する方針も示し、都の置かれている状況を改めて伝えた上で、お願いと同時に具体的な支援策も打ち出した。

こういった新型コロナに関する対応で、SNS上ではハッシュタグをつけて、トップらのこれまでの対応を採点する動きもみられている。

奮闘する吉村大阪府知事

迅速な動きで評価を高めている大阪府の吉村洋文知事。同様に、支持を集めているのが小池都知事なのだ。東京五輪に関してはくすぶった評価が目立っていたものの、緊急事態宣言後は休業要請をめぐって、国と真っ向から対立した。「経済より人命」を優先させる方針を一貫したことや、1事業者あたり50万円の協力金を支払う、わかりやすい策も大きな評価を集めた。国との対立をめぐっては、「社長かと思ったら中間管理職」といった、小池節を交えた名言も秀逸で、「#百合子ありがとう」とたたえる声が相次いでいる。

はたして、都知事として人気があるのか、否か。歴代の都知事取材を重ねる記者は「パフォーマンス先行なのは事実」と指摘した上で、こう分析を加える。

「なんとも世論をつかむのがお上手な小池都知事。猪瀬、桝添都知事と比べて、メディア活用がうまいのは間違いないのですが、ついつい自身が前に出すぎてしまう。パフォーマンスをした上で、経済施策などを打ち出すといった、後から結果をつけようとしているのが現状なのでは。転んでもただでは起きないといった『執念』を感じ、バッシングされても負けずに、次のパフォーマンスに動き出すのが、都知事の強さですね」