安倍氏が「選挙日程」をトランプ氏に伝えた疑い

ちなみにトランプ氏のツイートは「7月の選挙」を「July elections」と複数形で表記している。このことから、「安倍氏は衆参同日選の意思があることをトランプ氏に伝えたのではないか」との憶測も広がっている。

しかし、米国の場合、州単位で多くの投票が行われるので1種類の選挙でも複数形を使うことも珍しくないようだ。だから複数形になっているから「同日選」と勘繰るのは、深読みのしすぎかもしれない。

ただし参院選単独にせよ、同日選にせよ、日程はまだ定まっていない。7月21日説が有力だが8月にずれ込む選択肢もある。トランプ氏が「7月の選挙」と断じたのは、安倍氏が、誰にも明かしていない選挙日程をトランプ氏には語った疑いは残る。

交渉で敗北し、批判が高まる前に選挙をやってしまう

トランプ氏が言うように貿易交渉の妥結が8月に行われることになった場合、その後に衆院解散、総選挙を行うタイミングは見いだしにくくなる。安倍政権への批判が高まると考えられるからだ。であれば、安倍氏が合意前に衆院選を終えておこうと考えて衆参同日選を断行する可能性は、さらに高まったことになる。「日米合作」の同日選と言ってもいいかもしれない。

同日選は過去、1980年、86年の2回行われている。39年前は「ハプニング解散」、33年前は「死んだふり解散」として語り継がれている。今年、同日選が行われるとしたら「トランプ解散」と呼ばれることになるだろうか。

(写真=時事通信フォト)
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