兄弟が仲たがいをして、親である天皇陛下が心配している
だが、秋篠宮の会見で一番重要な発言は、これではない。兄である皇太子が新天皇に即位する時に行う「大嘗祭」に多額の公費を使うべきではないと何度もいったが、宮内庁の山本信一郎長官は聞く耳を持たなかったというところだったのである。
この発言に対して、天皇陛下が憂慮しているという観測が流れたようだ。
これに早速食いついたのは週刊新潮(1/3・10号)だった。さる侍従職関係者にこういわせている。
「大嘗祭についての秋篠宮殿下のお考えは、日頃から皇太子殿下も交えて“三者会談”を重ねておられるので、ご発言自体は陛下も想定なさっていました。ところが、皇室をお支えする組織の長について、あのような直截な表現で、かつ会見という公の場で批判したことには、『ああいうのは、どんなものでしょうか』と、お顔を曇らせておられたのです』
そのお言葉からは、『あのような言い方を、皇族がすべきではない』『皇嗣家の当主たる者の振る舞いとして、適切ではありません』といったお気持ちが強く伺えました」
さらに04年に、皇太子が「人格否定発言」をしたときも、秋篠宮が、せめて陛下と話をしてから、その上での話であるべきではなかったかと「苦言」を呈したことにまでさかのぼり、「まるで新天皇となる兄宮の晴れ舞台に、横槍をお入れになったかのように窺えるのです」(侍従職関係者)と、兄弟が仲たがいをして、親である天皇陛下が心配しているという筋書きになるのである。
矛先は「将来のお世継ぎ」である悠仁さまにも向く
先日、宮内庁が発表した次代の大嘗祭の予算は19億円だった。これは平成の時がおよそ22億円だからやや縮小されたのだが、ならばと宮内庁関係者が、皇嗣となる秋篠宮のために、お住まいが3年かけて増改築されるが、予算は実に33億円にもなるのに、ご自身のお住まいの改修費には一切言及しないのは釈然としない、そんな思いが庁内で沸き起こっていると、批判するのである。
批判は秋篠宮紀子さんにまで広がる。彼女は折に触れ、待遇への不満や改善を口にされ、要求される作業のレベルが圧倒的に高いため、私的スタッフも含めて職員は頻繁に入れ替わり、増員枠が埋まらない状態が続いているという。
宮内庁記者は、「秋篠宮家は従来、庁内では比類なき『ご難場』として知られてきたといっている。
矛先は、将来のお世継ぎである悠仁さんにも向けられる。現在、お茶の水女子大付属小学校の6年生だが、「個人的に親しくされているご学友が見当たりません」(侍従職関係者)。そのため、職員がトランプなどのゲームの相手を務めるのだが、「悠仁さまは負けると途端にご機嫌を損ねられ、感情を露わになさいます。そのため職員は、わざと負けて差し上げることもあるというのです」(同)
天皇陛下も、悠仁さんの教育係がいないこと、さらに両殿下にも帝王学を授ける機会がないことに気をもんでいるというのである。
新潮はこう結ぶ。
「会見での陛下の震えたお声は、こうした現状と無関係ではあるまい。大きいご懸念を孕んだまま、皇室は新時代を迎える――」