日本株が軟調に推移する展開も考えられる
これまで、わが国の経済は米国経済の好調さなど海外の要因に支えられてきた。その意味で、日本株は世界の景気敏感株だ。すでに中国経済の減速懸念から業績見通しを下方修正する本邦企業もある。
今後、米国のIT先端企業の決算および業績見通しが市場予想を下回る場合、米国株式市場には下押し圧力がかかるだろう。その場合、海外売上高比率の高い銘柄を中心に日本株が軟調に推移する展開も考えられる。米国IT先端企業への売りが増えたことは軽視できない。
法政大学大学院 教授
1953年、神奈川県生まれ。一橋大学商学部卒業後、第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。ロンドン大学経営学部大学院卒業後、メリル・リンチ社ニューヨーク本社出向。みずほ総研主席研究員、信州大学経済学部教授などを経て、2017年4月から現職。