年収400万で3億2000万円貯めた男が絶対譲らなかった「結婚の条件」
御発注さん

神奈川県在住の会社員。誤発注した経験を戒めも込めて現名でツイッターを発信。

はじめは何の知識もなかった僕ですが、社会人になって17年目の現在、株式投資と節約だけで3億2000万円の資産を持てました。勤務先は製造業で、高給取りでもありません。資産1億円を達成したのは33歳のときですが、当時の年収は400万円台です。

amanaimages=写真

お金を貯めようと思ったのは、会社を辞めたい一心です。入社早々、自分が会社勤めに不向きであることを悟った僕は、2000万円くらい貯めたら生活費の安い海外でリタイア生活を送ろうと決めたのでした。

節約のために会社の寮に住み、朝は食べず、昼は社食、夜は毎晩自分でスパゲティを茹でて食べる。1年間で120万円貯めました。あるときボーナスが出たので外食しようと「リンガーハット」に行ってみた。そこで株主優待のチラシを手にしたのが、株との出合いです。株主優待や配当を得られれば、生活費がかなり抑えられる。そこで収入の大半を株につぎ込み、入社4年目で当初の目標額の2000万円を達成。ところが2006年のライブドア・ショック、08年のリーマン・ショックで約1300万円を失います。精神的なダメージを受けましたが、あきらめずに投資と節約を続けました。

僕の信条は「毎月出ていく固定費をいかに抑えるか」ということなので、08年に結婚したときは、「社宅か、お互いの実家以外には住まない。それでよければ結婚してくれ」と言ってプロポーズしました。妻がOKしてくれたのは、大学時代からのつきあいで僕の性格をよく知っていたからでしょう。

いまは親子4人、妻の実家暮らしで、毎月4万4000円を水道光熱費代や駐車場代として入れています。家族ができたことで目標は1億円にグレードアップしましたが、これを達成してからは毎月定額で株を買うのをやめ、あとはひたすら貯蓄することに。実は入社10年目にして、生活はすべて配当金と株主優待で回るようになり、給料をまるまる貯蓄できるようになったのです。それでもいまだに僕は生活費にお金をかけたくない。今着ているワイシャツは紳士服の「はるやま」の優待でもらったもの。ズボンはドン・キホーテで3000円で購入。カバンは就活のときに買ったもの。

毎月決まって出ていくお金は、絶対に低く抑えること。それができればたぶん誰でもお金が貯まると思います。

あんなに辞めたかった会社ですが、「いつでも辞められる」と思うと、ストレスでなくなってきました。勤続20年までは続けようかと思っています。

藤川 太(ふじかわ・ふとし)
ファイナンシャルプランナー
生活デザイン代表取締役。2001年に家計の見直し相談センターを設立以来、2万世帯を超える家計診断を行ってきた。著書多数。
 
(構成=大山弘子、長山清子 写真=amanaimages、iStock.com)
関連記事
月収44万68歳の悩み"暇で暇で死にそう"
富裕層は「スマホ」と「コーヒー」に目もくれない
"貯金1億円投資術"100万円が2倍3倍5倍
頭がいい子の家は「ピザの食べ方」が違う
レジ横でバレる「貯められない人」の本性