業者選びのコツは事前に見積書を比較し、担当者に会うこと
「最近は改善されましたが、メニューに価格表がついていないケースはいまも少なくありません。Aさんの場合はそういう会社の体質に加えて、担当者に恵まれなかったという不幸が重なりましたね。事前に見積書を比較するだけではなく、担当者と実際に会うことで、ある程度は業者のよしあしを見分けることができます」
葬儀相談員でリリーフ代表の市川愛さんがアドバイスする。Aさんもこう証言する。
「いま思うと、一番腹立たしいのは担当者が不誠実だったことですね。同じ費用がかかったとしても、真面目な担当者がついてくれたら印象も変わったと思います」
葬式の翌朝8時、業者がAさん宅のチャイムを鳴らした。
「もしかすると謝罪に来たのかも」
Aさんは早合点して玄関ドアを開けた。だが業者は、しゃあしゃあと請求書を突き付けて帰っていった。謝罪の言葉はなかったという。