不動産を持つなら、戸建てよりマンション
ただ、税金に着目すると、一概に賃貸が有利とはいえなくなる。不動産の税制上の評価額は、時価より低くなることがほとんど。同額の資産を持つなら、現金より不動産のほうが相続税を抑えられる。
では、相続トラブルを防ぎ、なおかつ節税できる方法はないのか。服部弁護士はこうアドバイスする。
「戸建てを売却し、代わりに相続人の人数分の戸数のマンションを購入して、賃貸に出す方法が考えられます。マンションを人数分用意しておけば、相続時に共有にすることなく分割できます。マンションは一戸当たりの土地の持ち分が少ないため、戸建て以上に節税対策の点で有利です」
たとえ複数戸持つことが難しくても、相続時に売却する場合、買い手がつきやすいマンションは有利だ。
「マンションはお金をかけてリフォームしておきましょう。価値を高めておけば売却しやすく、なおかつ現金が減って相続財産を圧縮することができ、一石二鳥です」