希望のメンバーよ嘆くな! 王道を歩み、強い野党に成長を!

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そして希望の党は、選挙戦中、維新と同じく身を切る改革を徹底して叫んだ。小池さんはすでに都知事報酬についてカットを断行している。では希望の党の国会議員は報酬についてカットを断行できるか。議員報酬をカットするには法律が必要だが、その法律には自民党は賛成しない。そうなると議員報酬カットの法律が成立するまでは、希望の党の国家議員は自らの報酬をカットせずにそのまま満額受け取るつもりか。

維新の国会議員は、報酬カットの法律ができない間、報酬の一部を被災地に寄付している。やろうと思えばできる。このようなことを希望の党の国会議員もやるのか。

また維新の議員は、国会議員も地方議員も含めて企業団体献金を受け取らないようにした。このルール化も党内で大変な議論を行い、最後は多数決で決めた。激しい反対論もあったが、最後は企業団体献金禁止に踏み切った。さらに維新の会は国会議員の文書通信交通滞在費(領収書抜きの年間1200万円の経費)についても、領収書をホームページで公開するようなルールを決定した。法律がなくても、自分たちでそのようなルールを作り、実行することはできるんだ。

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言ったことはやる。法律ができなくても自分たちでできることはやる。この姿勢が支持を拡大するための柱になると思う。

さて希望の党の国会議員は、今回の選挙後身を切る改革を実際に実行するのか。議員報酬の一部を福島や熊本の被災地に寄付し、企業団体献金を受け付けず、文書通信交通滞在費の領収書をホームページに公開するというくらいのことは直ちにできるはずだ。それくらいのことをやらなければ、希望の党に明日はないだろう。民進党から流れてきたメンバーが身を切る改革としてどのような態度振る舞いをするのかが見ものである。

二大政党制など1年やそこらでは確立しない。自民党は55年体制から数えても60年以上の歴史と伝統がある。自由党と日本民主党の時代から数えればさらに長い歴史と伝統がある。そして自民党の組織は全国津々浦々にまで展開され、地方議員の数も凄まじく多く、彼らに推された自治体の首長の数も圧倒的な数である。

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希望のメンバーよ。小池さんへの追い風がなくなったことを嘆くな。今回の選挙では、民進党が希望の党と立憲民主党に整理されたことと、当選目当てであっちの政党に行ったり、こっちの政党に行ったりするチョロネズミが大方駆除されたことが大収穫なのだ。個人一人の看板で勢いを得た政党など長続きはしない。政党の設立時点ではそのような大きな看板が必要なのかもしれないが、自民党に対抗できる野党になるためには、党内にいくつもの複数の看板が必要になる。地方議員を増やし、議員の活動を高め、有権者から頼られる発信力のあるメンバーを増やしていく。チョロネズミに代わる新しいメンバーを増やしていく。強い野党になるためにはこのような王道を歩むしかない。(ここまで約3800字、メルマガ本文は約1万2000字です)

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※本稿は、公式メールマガジン《橋下徹の「問題解決の授業」》vol.77(10月24日配信)を一部抜粋し簡略にまとめ直したものです。もっと読みたい方はメールマガジンで。今号は総選挙特集《【2017総選挙(5)総括】収穫は野党の色分けができたこと。これからが二大政党制に向けての勝負だ!》です!!

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