金利を払うことを“ムダ”だと考えず、正当化
正直申し上げれば、家も自動車も、正解とは言いがたいです。お金のことを一生懸命に考えているということは伝わってきますが、住宅ローンのことを考えれば、やはり金利が低くなった時に見直しをしていないことがもったいない。
もっと言えば、将来的に子供が生まれる可能性があり、部屋の使い方も変わるかもしれないのに、生涯の住み処(持ち家)を購入してしまうのは、リスキーです。買わなければよかった。そんな後悔につながることもしばしばあります。
また、自動車に関しても一括購入も可能だったはずなのに、金利を払っていく“ムダ”を全く考えていないのが残念です。
そのほか、夫が健康維持の目的でトレーナーをつけてフィットネスクラブでトレーニングをしていること、また複数のサプリメントがいつも残ってしまっているのに毎月定期購入していることも、浪費に近い印象を受けました。
▼11万1000円から7万7000円へ3万4000円も減
そこで支出の傾向についてご夫婦でよく話し合っていただき、私とやりとりするなかで次のような“改革”をすることになりました。
780万円の貯蓄はいったん減ることになりますが、残金180万円ほどの自動車ローンは一括返済。サプリは、飲むものだけを随時購入することにしました。定期購入のほうが安いように見えますが、飲まなければ捨ててしまうのと同じこと。必要時だけ買うほうが、ムダがないのです。フィットネスは、健康維持のためならトレーナーはいなくても大丈夫なはずです。空き時間にジムに行き、自分でトレーニングすることにしました。生命保険は重複しているものもあり、金額も高かったので、保障内容を見直し、適正なものにしました。
住宅ローンは生涯にわたる大きな支出なので、金利が下がっている今、すぐに見直すべき項目です。Bさんのローン残金は約2000万円。返済期間も20年近く残っています。借り換えのメリットが出る条件を満たしているのです。
借り換え後の金利は0.8%。毎月の返済額はかなり減らすことができます。かつ、貯蓄のうち300万円を繰り上げ返済も検討することにしました。これにより、住宅ローンの返済は毎月11万1000円から7万7000円へ3万4000円も減らすことができました。