黒幕の同僚が、上司にチクッた恐ろしい内容とは?
今度の黒幕は、同僚だ。この同僚は、他の同僚がいる前で上司にこうチクッたという。
「実はBさんは、同じ大学の出身だった●●さん(前任の上司)をいまだに慕っているみたいですね」
そして、それと同時にBさんが現在の上司に対しては何か不満を抱いている、といったニュアンスの話もしたようだ。
すると、上司は、自分の存在を否定されたように感じたのか、「あいつは、おれの下では使えないな」とつぶやいた。それ以降、その場にいた同僚の多くが、Bさんから距離を置くようになった。彼らは、自己保身のために上司の意向を忖度したのかもしれない。
では、「Bさんは前任の上司を慕っている」と耳打ちしたのは誰か。
▼なぜ親友の同僚は、裏切り行為に及んだのか?
Bさんが調べると、それは同期の女性社員、しかも驚くことにBさんに常にフレンドリーに接し、周囲が「2人は親友だろう」と認識していた人物だった。
なぜ裏切り行為をしたのか。さらに探ると、Bさんが前の上司からとても気に入られ、後輩からも慕われていたことに対する羨望が、この同期の女性を突き動かしたらしいとわかった。
もっとも、いくら同期の女性が告げ口しようと、上司が「あいつは、おれの下では使えないな」とつぶやかなければ、Bさんが孤立する事態にはならなかったはずだ。
この上司は、同期の女性の話をうのみにしたうえ、自分が影響力を十分に行使できず、支配できない可能性のあるBさんを排除しようとした。それだけ、支配欲求の強い上司だったわけで、それを見抜いたうえで告げ口したのかもしれない。そうだとすれば、この同期の女性はなかなかの策士ということになる。
AさんやBさんのケースのように、一見仲良さそうに見えても、水面下で足の引っ張り合いをすることが女性同士ではよくある。その原動力になるのは、しばしば羨望=他人の幸福が我慢できない怒りである。