▼[指導1]やる気が出る手帳選びを

以下に挙げたのが、手帳を選ぶ際の基本的なポイント。たとえば打ち合わせなどのアポイントが多いなら、書き込むスペースが広い、比較的サイズの大きな手帳がいい。月をまたぐような長いスパンの仕事が多いなら、1カ月の流れと1週間の流れを両方俯瞰できたほうがいい、など仕事のスタイルに合わせて総合的に判断してください。ちなみに私は付せんや家族写真を持ち歩きたいので、ポケットが必要。余白はそこまで重視しません。最終的には、「その手帳を持っているとやる気が出る」ことが重要だと思っています。そういった意味ではデザインも大切ですよ。

【手帳を選ぶ際のポイント】
●サイズ
●縦書き/横書き
●年間/月間/週間/日
●余白の広さ
●ポケットの大きさ
●表紙(デザイン)
●その他、紙質など

▼[指導2]スケジューラーに合わせよ


これが時間の流れが「縦」になっている状態。たしかにスケジューラーと比較がしやすい。

社内のスケジューラーと手帳、スマホなど、複数のツールでスケジュール管理している人は、すべての時間の流れを統一するのが得策。石原さんのように社内のスケジューラーをメーンで使っているなら、そのソフトにほかのものを合わせたほうがいいでしょう。そのほうが、自分の手帳と見比べたときにも瞬時に内容を同期できるからです。私も社内のソフトに合わせて縦書きの手帳を使っています。“日曜はじまりか月曜はじまりか”というポイントも、特にこだわりがなければスケジュールソフトに合わせてしまいましょう。視覚的な“把握しやすさ”を意識してください。

▼[指導3]全機能を試してみよう

「手帳を使えば“一旦忘れていいこと”が増えてクリエーティブに働けます」と岩田さん。

石原さんはまだ手帳初心者なので、ある程度手帳に備わった機能を“試してみる”のも大切なこと。私は20年近い手帳生活の中で自分に必要な機能をある程度把握しているつもりですが、それでも毎年手帳を買うと、一度はすべての機能を試してみます。そうすることで、改めて「TO DOリストはいらないな」「ここに余白があると便利」などと確認することができます。また、仕事のキャリアによって必要な機能もサイズも変わってくるので、あまり早いうちに「自分にはこれが一番!」と決め付けないほうがいいでしょう。

▼[まとめ]トライアンドエラーで理想の手帳生活を

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『ビジネスと生活を100%楽しめる! 陰山手帳2016』陰山英男(著) ダイヤモンド社

「こんな1年にしたい」という視点から手帳を選んでいれば、それに対して自分の手帳のどこが使いやすく、どこが使いにくかったかがフィードバックされます。また、工夫しながら使っていくうちに、自分のスタイルも出てきます。まずは意識的に手帳を選び、翌年はそこでの気づきを反映してまた別のものを選んでみましょう。ちなみに私は毎年違う手帳を使いますが、暫定1位は「陰山手帳」です。ある程度ルールのある手帳のほうが、手帳習慣が身につくのでは?

(岡本 凛=撮影)
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