政治の世界は「一寸先は闇」だが、それは潮目が変わった自動車業界にも当てはまる。自動車メーカー14社で組織する日本自動車工業会(自工会)の西川廣人会長も「新興国経済の減速、為替の大きな変動など経済環境は目まぐるしく変化し、決して楽観視できるものではない」と言い切る。自工会ではトヨタ、ホンダ、日産の首脳が2年ごとの輪番制で会長職に就くが、日産出身の西川会長は5月半ばに就任したばかり。直前には自動車の生産が一時ストップした熊本地震が発生。その後、為替相場は再び円高にシフトして1米ドル=100円を突破した。来年4月予定の消費増税も先送りされ、今年度は駆け込み需要も見込めずに新車の販売不振から抜けきれそうもない。
日本自動車工業会会長 西川廣人(時事通信フォト=写真)
しかも、就任会見で西川会長が自戒を込めて「あってはならないこと」と苦言を呈した三菱自動車やスズキの燃費データの不正問題もクルマ離れに追い打ちをかける。さらに、リコール費用が1兆円に膨らんで各社が対応に苦慮するタカタ製エアバッグの欠陥問題に加え、英国の欧州連合(EU)離脱も新たな懸念材料だ。
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(写真=時事通信フォト)

