年会費30万円、高い固定資産税でも「買う」理由

では、年間の保有コスト(年会費)をかけてまで、なぜリゾート会員権を持つのでしょうか。

しばしば「ホテルを保有するステータス」といわれますが、個人的にはちょっと違和感を覚えます。僕は全国各地のホテルを丸ごと何棟も保有していますが、いつも感じるのは「固定資産税がすごいな」とか、「修繕ばっかりだな」とかであって、決してステータスではありません。

保有する理由は2つあります。

1つは、仕事上、重要なパートナーとなっているような人をゲストとして招待し接待するツールとして会員制ホテルが使えるということです。

もう1つは、僕のような小さな子どものいる家族に最適だということ。「子連れ」は一般のホテルでは嫌がられますし、けっこう気を遣います。ところが会員制だと、食事も機密性のある個室でできたり、子どもが多少騒いでも大丈夫な部屋を割り当ててくれたり、専属の担当者がついてオーダーメードの便宜を図ってくれたりします。こうした心からリラックスできるサービスがあるので、僕は他のホテルに行こうとは思いません(安倍晋三首相も利用することがあると聞きます)。

※本文の内容とは関係ありません。

僕が住んでいる港区のとあるエリアではレストランは子供入店禁止の店ばかりです。利用するときには個室の室料を払いますし、店長に毎回、付け届けをしています。

お孫さん連れのおじいさん、おばあさんが平日の「エクシブ」にとても多いのも、小学校に進学するまでの子どもたちが騒いでも大人が気にする必要がないからだと思います。

会員制だと気兼ねなく使えて便利になるため、旅行にいくための宿泊先というよりも、そこに宿泊をするための旅行ということになり、いきおい毎月使うヘビーユーザーになります。

そうなると、会員権を保有する意味がでてきます。質問者さんもおそらく旅行にいくというよりも、その会員制ホテルの温泉にいくことが目的になっているのではないでしょうか。