塾教師は「ドM」を選べば間違いなし

塾と学校の癒着というのは存在しないのであるが(露呈したら命取りになるから)、これは言えるのだ。「この学校」に強い塾(教室)というものは存在する。

塾側が過去問分析、学校訪問、在校生からの口コミなどで研究努力を重ねているので、結果として合格者を出すということになっているからだ。

もし、あなたが塾の先生、或いは家庭教師から「私はこの子の人生を預かったつもりでいる。お母さんが焦ったら受験は失敗する。私に任せて!」という言質を取ったとするならば、それは半分、合格切符を掴んだも同然なのだ。

私が長年、塾の先生と接していて思うのは「先生はドM」だということだ。この先生はいい先生だなぁと思う先生はみんなこう言う。

口癖1「問題のある親の方が面白い」
口癖2「教師というのは病気を治す医者のようなもの、何とかしようって思っちゃう」
口癖3「母は図々しいくらいが丁度良い」

先生という職業は、もうどうしようもない学力の子で、どうしようもない母だとかえってやる気がメラメラするという性分で出来ているので、これは「ドM」と呼ばれでも仕方がない。

先生は言う。全員、こう言う。

口癖4「利用? 大いに結構!」と。

ならば、高い授業料を取られているのだから、もっともっと塾の先生にすがり付こう。信頼関係を築き上げられるように親も努力しよう。

私は受験の成功のひとつに「ゲレンデの恋」を挙げている。

母よ、塾の先生が特別な存在に思え、行く道を照らしてくれるように思え、救われたくて、楽になりたくて、気持ちを委ねたくなったなら、遠慮なくすがり付こう。雪吹きすさぶブリザードの中、頼れるのはもうこの人しかいない!と思えたならば、もう勝負はこっちのものだ。

期間限定のその山にいるからこその恋をすると驚くことが訪れる。

快楽を生み出す神経伝達物質ドーパミンやら脳内麻薬エルドルフィンが分泌されるのだ。それは驚くほどの力を母に与えてくれる。