禁煙ファシストは、「タバコは百害あって一利なし」というが、心の健康やストレスを扱う免疫学の医療分野では、喫煙が健康にいい影響を与えていることが確認されている。
サラリーマンにとってのメリットは、なんと言っても喫煙が出世の近道だということだ。1日中、机に座ってPCに向かっているタバコを吸わないサラリーマンがいる。よく仕事になるなと不思議に感じる。自分の会社の幹部の顔ぶれを思い出してほしい。営業成績が特によくなくても調整能力だけで取締役にまで上り詰めた人が必ずいるはずだ。逆に営業成績だけがいいヤツにはろくな人間がいないだろう。
営業成績をどれほど残したところで、それだけで出世させていたら会社の経営は必ず傾く。企業のリーダーに求められるものは、営業成績と上司や部下とのコミュニケーション能力の2つなのだ。
そこでコミュニケーション能力を高めるアイテムとしてタバコが登場する。タバコ部屋は、部署や階級の壁を越えた人間関係を築くことができる最高の環境だ。愛煙家同士という安心感もあり、初対面でも打ち解けることが可能。タバコ部屋で磨いた対話能力や、幅広い交流から得られる情報をうまく活用すれば、必ず出世できる。タバコは人間関係をつくるうえでの重要なツールである。
最近、おかげさまで講演依頼などをいただくことも増えてきた。しかし、依頼者との打ち合わせに禁煙のレストランを指定されたら、相手が本気かどうか疑ってしまう。私がヘビースモーカーであることは周知の事実で、北朝鮮のナンバー2との会談の際も先方が私に灰皿を用意したほどだ。仕事を依頼する相手のことを調べるのは当たり前だろう。
もし、打ち合わせに禁煙の部屋へ案内されたときは「次ありますから」と30分で切り上げることにしている。予定があるのは嘘ではない。タバコを吸うという最も大切な用件が入っているからだ。