実際、ジャーブネットの入会以降、同社の売上高、利益とも右肩上がり。14年度には売上高17億円、経常利益1.4億円と過去最高の実績を稼ぎ出している。住宅業界に詳しい住宅産業研究所社長の関博計氏も次のように解説する。

「地場工務店の平均経常利益率は2.3%ですが、ジャーブネットの会員は5%を上回る例が多く、なかには10%という高収益企業も出ています」

リバティホーム社長の三浦新一氏は、現在52歳。アキュラシステム、ジャーブネットに関わって20年以上が経つ。会社としての新しいステージも見える中、ジャーブネットの効用をこう語る。

東京西小岩の住宅メーカー、リバティホーム代表取締役社長 三浦新一氏

「ジャーブネットは地域の工務店さんを中心に集まっている会ですが、今までこの業界というのは横のつながりが意外となかったんです。というのも、例えば不動産業界の場合は、同業で情報交換をして物件を流通させますが、私たちは地元同士であってもお互いにライバルですから、手の内を見せない。すごく閉鎖的で情報の入りづらい業界体質なんです」

その点、ジャーブネットは全国組織であるため、商圏は被らない。同業他社同士で、実際の経営や営業の取り組みについて惜しみなく意見交換できるという。

「北は北海道から南は沖縄まで、日本の気候風土に合う家をつくるには、やっぱり地場の会社さんが住宅をつくっていくことが一番です。いわば、この業界は地場産業なんです。しかも建てたあとのメンテナンスも、地域密着の会社なら、お客様とずっと向き合ってやっていける。長く住み続けていただく家づくりをテーマにしていることもジャーブネットの中の一つの強みです。それが地場の工務店の使命じゃないかと思っています」