子育て世代は、どんな家を建てるべきなのか。一級建築士の船渡亮さんは「『子供にとって快適な間取り』を目指さないほうがいい。子供は数年で大きくなるため、成長したときには暮らしにくい家になってしまう」という――。
※本稿は、船渡亮『この間取り、ここが問題です!』(講談社+α新書)の一部を再編集したものです。
「子育てしやすい間取り」のポイント
日本では既婚者の約91%は持ち家という調査結果があります(「令和元年版高齢社会白書」内閣府)。60歳以上を対象とした調査のため、現在の子育て世代にそのまま当てはめることはできませんが、既婚者の持ち家率は高いという実感はあるのではないでしょうか。
購入のタイミングで最も多いのが「妊娠・出産」と「子供の入園・入学」です。アパート住まいだと子供の泣き声や足音で迷惑になる、入園・入学後の引っ越しは学区が変わるのでカワイソウ等が理由となります。
このように子供をきっかけとした住宅購入が多いため、注文住宅・リフォームの施主が、「子育てしやすい間取り」にしたいと思うのも当然と言えます。
では「子育てしやすい間取り」は何を参考にすればよいでしょうか? 私たち夫婦もお世話になった保育園・幼稚園には「子育てしやすい間取り」のヒントがたくさんありました。
・園児の様子がわかる開放的なトイレ
・園児が使いやすい高さの手洗い器
・園児が上りやすい階段
・園児が楽しめる秘密基地
・園児が使いやすい高さの手洗い器
・園児が上りやすい階段
・園児が楽しめる秘密基地
これらを採用すれば子育てしやすくはなりますが、その消費期限は極めて短いです。