日本再生のカギは何か──。日本の全企業数の約9割、全従業員数の約7割を占める中小企業経営者へアンケート調査を実施。成長企業と伸び悩み企業の比較から探った。

従業員数が増えるとなぜ生産性を落とすか

図を拡大
図1:「成長企業」は3社に1社 図3:6社に1社は「従業員100人超」

アベノミクスで日本経済に明るい兆しが見えてきた。ただ、経営者が景気に一喜一憂しているようではいけない。今回、全国の中小企業経営者に実施したアンケートによると、5年前(2013年から)と比較して収益が「非常に良い」「良い」と回答した経営者は31.7%にのぼった(図1)。優秀な経営者は、景気が回復する前から企業を成長させてきたのだ。

景気が悪くても成長を続けてきた企業とそうではない企業は、どこが違うのか。5年前(2013年から)と比較して収益が「非常に良い」「良い」と答えた経営者が経営する企業を“成長企業”、「非常に悪い」「悪い」と答えた経営者の企業を“伸び悩み企業”として、2つの違いを分析してみたい。