細く長く働けば、老後資金にも!
ただし、注意したい点があります。自分で計算しておいて何ですが、こうした計算はやはり“机上の空論”的要素があります。
注意したい点というのは、これらの計算の大前提にはパート収入が「純増」である必要があるのです。
現実問題、妻がパートに出たらどのようなことが考えられるでしょうか。
外出の頻度が増え、被服代、化粧品代、交際費、交通費などが増えるかもしれません。疲れて外食したり、出来合いのものを買ってきたりということも考えられます。
だとすれば、それらの支出も考慮して、家計にプラスになる収入が「月5万円」でないと、上記計算は成り立たない、ということです。
パート勤務に伴って新たな支出が発生することがいいとか悪いとかではなく、その点に注意しましょう、ということです。
とはいえ、パートに出れば家にいる時間が少なくなって光熱費が減る、買い物をする頻度が減ることで、かえってムダ使いが減る、というプラス面での効果もあるかもしれません。
いずれにしても、厳密に月いくら増えたかどうかを把握することが大事なのではなく、働いて得たお金をいかに有効に使えるか、です。
支出(お金の使い方)が健全であれば、お金はしっかり貯まります。理由は単純。収入は「使う」か「貯める」しかないからです。
▼50代から働いても効果は大きい
ここでは妻の年齢を30代として計算してみましたが、「私はもう40代だし(あるいは、50代だし)、そこまでの効果は期待できない」と思う方がいらっしゃるかもしれません。
いえいえ、そんなことはありません。
もちろん30代に比べれば、その効果が小さくなってしまうのは否めません。しかし、45歳から65歳の20年間でも月5万円働くことができれば、合計1200万円です。50歳であっても、65歳までの15年で900万円になります。ちょっとした老後資金にもなりそうです。
月5万円のパート収入で家計がどれほど強くなるのか、お分かりいただけましたでしょうか。月々でみると決して大きな金額ではないかもしれません。でも、長く継続することで大きな力を持ちます。
ということは、妻の年収が200万~300万円ともなれば、効果のほどはいわずもがなです。
「継続は力なり」
家計改善には、この言葉がピッタリな気がします。