──海外進出に慎重になる企業も多い中、2011年に中国、13年にはタイ・ベトナムと積極的に海外展開を行っています。狙いは何でしょう。

【西江】私からすると大阪で商売を始めるのとあまり変わらない。移動時間だって大して差はないし、言語の壁はあるけど、通訳を雇えばそれで交渉はできる。それに今の時代、国内外でどちらが事業が広がりやすいかといえば、それはやはり海外だと思います。そして、海外に出ないとわからないことは山ほどあります。例えば「韓国人に似てるね」と言われたら、それはアジアでは「イケてる」っていう意味なんです。韓国のメディア戦略は抜群に優秀で、日本がぼんやりしている間に、アジアを席巻している。ユニクロの柳井正会長兼社長の著作の通り『現実を視よ』ではないでしょうか。日本でのナンバー1に安住することなく、5年後のアジアナンバー1を目指します。

ベクトル社長 西江肇司
1968年生まれ。関西学院大卒。大学在学中にビジネスをはじめ、93年にベクトルを設立。2000年からPR事業を中心とした体制に移行。Holmes Report「Japanese Consultancy of the Year」選出。5年で営業利益5倍。
(唐仁原俊博=構成 奥谷 仁=撮影)
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